獄窓記

獄窓記 (新潮文庫)

獄窓記 (新潮文庫)

獄窓記を読みました。

累犯障害者http://d.hatena.ne.jp/shinmai-lawyer/20101102/1288702335 )に続き、元国会議員の山本譲司氏の本です。
こちらは、山本氏が政策秘書給与詐取により投獄されていた体験を綴ったノンフィクション。

私はけっこう刑務所の話とかは興味があって、コンビニのムック本みたいな怪しいやつから漫画まで色々読んだりしているのですが、この本は特に面白かったです。なにより、通常刑務所体験談的な本は、ヤ●ザさんとか犯罪に親和性がある人の話が多いのですが、こちらは元国会議員というだけあり、本来であればそこから一番遠いところにいるはずの人が刑務所に入ってしまった際のとまどいや苦労などが非常に具体的にかかれていて、興味深かったです。

また、人・予算不足により更生にまで手が回っていない現実等刑務所の問題点があらわになり、勉強になる本でもありました。

読んでいる際、ちょっと普段見ないような四字熟語や漢語的言い回しが多くて鼻につく感じがしたのですが、そのような文体になった理由もきちんとあとがきで書いてあり、非常に納得させられました。

特に法曹関係者にはおススメの一冊です。