週刊現代の記事/大手事務所の過剰請求?

週刊現代で、


大手法律事務所のパートナー弁護士が、『普通の事務所が3人でやる仕事を、うちは10人でやる。請求する金額は2倍から3倍になることもある。』という旨の事を述べている


ということが、ツイッターの法曹関係者界隈で話題になっているようでした。


ネットで最新号の見出しを検索したところ、「「時給10万円」エリート弁護士たちの自己弁護」という記事があるようなので、これですかね(http://www.zassi.net/mag_index.php?id=230)。




私自身は、国外にいて週刊現代を入手しづらい状況なので、記事を読めていないですし、大手事務所のパートナーでも何でも無いので、真相は知りませんが、しかし冷静に考えてみて、経営者の立場にあるパートナーが、そんな何の得にも自慢にもならないことを外部に言うことがありうるのでしょうか。


それにそもそも、普通の事務所なら3人でやるけど、それを10人でやる仕事って、何だろう?

10人っていったらまず考えられるのはDDでしょうけど、「普通の事務所」は、10人チームが必要な程の量・速さが求められているDDを、3人で回せるんでしょうか。あと他に10人でやる仕事って、そんなにあるのかなぁ。日本にはディスカバリーもないし。
(大手のメリットは、DD等の際にアソシエイトの大規模動員が出来ることもあるのでしょうけど、むしろ日常的には、内部に広い分野の専門家がいることと、取り扱い件数が大小含め多いことによる先例の蓄積にあるのではないかと推測します。)


あと、「時給10万円」て、おそらく1時間当たりのフィーの事を言っているんだろうと思いますけど、それってパートナーのごく一部(シニアクラスか、有名人か)なんじゃないですかね。パートナーみんなそんなに取れるんだったら、景気のいい話だなー。・・・うーん、ほんとにちゃんと取材してるのかなー。(あるいはアソシエイトが働いた分の上前も合わせて10万円?まあそれなら大きい案件の時はありうるのかな・・・。でも、それだと瞬間風速であって、いつも時給10万円ではない。)


私自身は、「大手は安泰」などとは全く思っておらず、不況だし人件費かかるし色々大変だろうなーと思ってみてますが、しかし(それゆえに?)この記事はちょっと眉唾じゃないかと思います(記事読んでないので、的外れだったらごめんなさい)。


まあでも、そういう記事が出て、それが話題になるということは、少なくともそれが「真実らしい」と思われる土壌があるということなんだろうなぁとも思います。