自己啓発本の書き方?

こんな記事がはてなの人気記事にあがっていました。

http://anond.hatelabo.jp/20110825105018

■お金持ちに大量に触れて初めて気づいた8の共通点


お金持ちの共通点を真似してお金持ちになろう!


というのは、自己啓発本(又はビジネス書)の超定番テーマ。


自己啓発のはしりともいえるD.カーネギーの「道は開ける」や、ナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」なんかも、成功者(≒お金持ち)の話をたくさん聞いて共通点を体系化しました、という本だったと思います。


ともあれ、せっかくなので読んでみよう。

お金持ちはワンパターンである

去年くらいから、仕事柄、お金を持っている人たちと仕事をすることが多くなった。

お金を持っているの基準としては、一生食べるには困らなそうな人たち。具体的には、3億以上の資産を持っている人たち、といえばいいだろうか。もちろん飛び抜けてお金を持っている人もいれば、数億の人もいるのだけど、だいたい3億以上あれば毎日働かないで暮らせるので、私からしてみれば同じだ。

そして、お金持ちと友達になることで、気づいたことがいろいろある。こういってしまっては何なのだが、お金持ちたちは非常にワンパターンなのだ。

貧乏な人たちは多種多様である。すごくおもしろいやつ、変わったやつがいたり、最高にいいやつから、最低に悪いやつまでいろいろいるが、お金持ちはほとんどパターンがない。もちろんこれは絶対的に貧乏の数のほうが多いわけで、数が多いから多種多様であるだけなのかもしれないが、それにしても、である。

おそらく、お金持ちの行動や考え方のパターンが似通っているのは、それなりの合理性があってのことなのだろう。逆に、そのワンパターンの行動を真似すれば、お金持ちになれる可能性があがるのかもしれない。

そこで、私が知ったお金持ちたちの共通点をまとめてみた。何かの参考になればと思う


・・・うむむ。


この書いた人が何歳かはわからないけれど、そりゃお金持ちと知り合ったのが去年からで、それまでは貧乏人しか知らなかったのだとすれば、お金持ちの表面的なところしか見ていないだろうし、必然「ワンパターン」になるのでは、なんて思ったりもするけれども。


だいたい、貧乏人に「すごくおもしろいやつ、変わったやつがいたり、最高にいいやつから、最低に悪いやつまでいろいろいる」というのはわかるけど、これらの性質と、下記で挙げられている共通点とは、矛盾しない気がするけどなぁ。


まぁ、もう少し読んでみよう。

お金持ちたちの共通点

◆お金持ちは親切である

お金持ちはとにかく親切である。異常と思える親切なことをしてくれる。金銭的な面だけじゃなくて、「こんな大物がこんな手間をかけてくれるなんて」と驚くようなことまでしてくれたりする。

これはおそらく、親切にして得られる信用は費用対効果がいい、とわかってやっているのだと思う。とある社長がやってくれたこと(だいたい社長個人の作業として30分くらいかかりそうなこと)で、私は感激し、数百万円くらいの仕事を紹介したことがある。数百万円は大きな会社にしてはたいしたことがない数字かもしれないが、それでも30分くらいの手間で、数百万円の売上が立つなら、悪くない投資である。


・・・「30分くらいかかりそうなこと」というのは、「異常と思える」ほどに親切なこと、なのだろうか・・・。


まあ、「大物」なのに、という点が大きいのだろうけど。

◆お金持ちは無駄遣いをしない

お金持ちはとにかく無駄遣いをしない。100円で買えるものが150円で売っていたら、滅多なことでは払わない。お金持ってるからいいじゃないか、と私が思うようなことでも、無駄なものには一切お金を払わない


どういう仕事柄でお金持ちと仕事をしているのかわからないけど、いったいどういうシーンで「無駄遣いをしない」場面に接したのかちょっと疑問。いっしょにコンビニにでも行ったのだろうか。

◆お金持ちはお金を使う

お金持ちはお金を使う。無駄遣いはしないが、お金は使う。

うまくいえないが、お金を流すということを意識しているのではないか。自分のところに貯めておかずに、流れをよくすることで、より自分にお金がはいるようにしているのだと思う。

いわゆる投資もそうだが、若い人やこれからの人を支援したりすることには時間とお金を惜しまない。そのことでよりお金が回ることを知っているからだ。


なるほど。つまり「無駄」なものと「無駄でないもの」の区別が出来ているということか。


でも例えば、テレビとかで見るとびきりのお金持ちはたいがいでっかい外車を複数台とかへたすると自家用ジェットとか持ってたりするけど(例:ほりえもん、アラブの富豪、ハリウッド俳優)、あれは無駄ではないのか。
あるいは、この記事はそこまでのお金持ちは想定していないのか。

◆お金持ちは周りを大切にする

お金持ちは周りを大切にする。無駄遣いは一切しない代わりに、友人に贈り物をしたり、私のような一般人に高級なディナーをおごったりする。

これは、その行為を投資だと思ってるのかな、と思ってたのだけど、そこまで合理的ではない。ただ周りの好きな人間を大切にしたいという気持ちのようだ。


上記の「お金持ちは親切である」理論からすると、親切にして信用を得ると「費用対効果が高いから」なのでは?

◆お金持ちは勉強する

お金持ちは勉強をする。とにかく本を読む。講演を聴く。人から教えてもらう。

勉強したことが無駄にならないことをわかっているからかもしれない。


なるほど。

◆お金持ちは語るより聴く

お金持ちは語るより聴く。人にたいして自慢話をしたりはあまりしない。むしろ人から話を聞こうとする。

考えてみれば当たり前で、自分の話をするメリットより、人の話を聴くメリットのほうがでかいわけだ。ペラペラ自分の話ばっかりするお金持ちはあまりいない。


完全に、お金持ちの個性による気がする・・・。

語りたがりのお金持ち(少なくとも3億以上は持ってそうな人)、複数知ってるけどなぁ。特に弁護士には多い気がする。

◆お金持ちは挑戦する

お金持ちは挑戦をする。やったことないことや、苦手なことをやってみようとする。たとえば、ゲームセンターなんかにいかない人たちだが、たまたまいったら流行っているゲームをやってみようとする。普通の人は面倒になって見てるだけだったりするのだが、積極的に挑戦をしようとすることが多い。

失敗するリスクの低さと、経験のリターンの大きさを知っているのだろうか。

 
なるほど。

◆お金持ちは短期的にネガティブ、長期的にポジティブである

お金持ちは短期的にネガティブ、長期的にポジティブである。よくお金持ちはポジティブな人が多いと言われるが、実際には、そうでもない。短期的には悲観的だったり不安に思ってたりすることが多い。避けられる失敗はなるべく避けようとする。

一方で、将来的に自分がどうなるか、などに関しては驚くほどポジティブである。長期的に悲観になっても無駄だということを知っている。逆に、短期的に「まあいいか」と楽観的になると、のちのち悪いことが起きるのを知っているので、目の前のことに対しては真剣に考える。


これは参考になった。

最後に

私が知っていることをまとめてみたが、実際にまとめてみると驚くほどシンプルである。だがこれを全部できてる人はなかなかいない。

お金持ちになりたいと思っている人は、マネしてみるといいことがあるかもしれない。


全部読んでみて思うことは、


よくまとまっているし、なんとなく「なるほど」と思うところもあるのですが、



ほんとに、実際に知ってるお金持ちの特徴をまとめたの??



ということ。


いかにも「それっぽい」点が多いし、最初に「こういうこと書こう」というのがありきで、それに無理やり例っぽいのを当てはめた感が否めなかったです。


あるいは、もし本当に実際のお金持ちの話だとしても、ものすごーくサンプル数が少ないか(そもそも、冒頭にも書いたけど、「去年位から」の「仕事柄」の付き合いで、どんだけわかるんだと)。


まあ、マネして悪いことが書いてあるとは思わないですが、ちょっとうさんくさい印象を抱いたのもまた事実。



で、なんでうさんくさいと思ったのかなーと、もう一歩踏み込んでよく考えてみると、やっぱり一番ひっかかるのは、



「去年くらいから、仕事柄、お金を持っている人たちと仕事をすることが多くなった」


という書き手のバックグラウンドが、あまりに浅いところにある気がする。



ということで、


自己啓発本を書くなら、(例え嘘でもはったりでも)バックグラウンドが大事。


というのが、今日の結論でした。ちゃんちゃん。



「人気ブログランキング」及び「にほんブログ村」に参加しております。もし気に入って頂けたら、1クリックして頂けると大変励みになりますm(_ _)m

人気ブログランキングへ

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村